代表挨拶

ご挨拶

当コミュニティは、2019年度より日本放射線技術学会九州支部の事業として発足しました。

近年、核医学検査技術の発展は目覚ましい進歩をとげています。ハード面では半導体検出器を用いたSPECT装置やPET装置が登場し、ソフト面では新たな技術を駆使した画像再構成法や補正方法が登場し、幅広い分野で大きな期待が寄せられています。さらに、核医学治療(Therapeutics)と核医学診断(Diagnostics)を合わせたTheranosticsは、診断と治療の融合により効果的な医療を提供する手法として注目されています。また、様々な分野で威力を発揮している人工知能技術の核医学分野への応用も、画質改善から各種補正、病変検出や分類まで様々な研究が活発に行われています。日々の臨床業務から新しい技術との融合や応用まで、目的や用途は違いますが、“適切な核医学画像を撮像する”といった基本は変わりません。最適な医薬品投与量、撮像方法条件、画像再構成および処理条件が揃ってはじめて適切な核医学画像が提供できるように、本会でも基礎的な部分から最新の技術まで、初学者の方からベテランの方まで臨床・研究の役に立つ情報を提供できることを目指しております。ひいては、参加者相互の情報交換、学会発表だけではなく、九州発の論文数を増やすことを目標としています。特に初学者の方へは、九州各地に委員がおりますので、コミュニティを利用して論文化できるような研究計画の立案支援などができるのではないかと考えています。

最後になりますが、本会では全国学会のような厳粛な雰囲気ではなく、地方の研究会として誰もが参加しやすく誰もが発言しやすい環境を目指しております。臨床現場での問題解決や研究推進に貢献できるよう精一杯頑張りますので、一人でも多くの方が興味を持ちご参加頂けることを心よりお待ちしております。

九州核医学コミュニティ 代表
純真学園大学 筒井悠治